強盗と窃盗の違いって何? ~第36章「窃盗及び強盗の罪」~

強盗と窃盗という言葉、なんだか似ていますがその違いとは何なのでしょうか?

盗みを禁じた法律

強盗と窃盗、どちらも「盗む」という漢字が入っています。刑法の第36章ではこの盗む行為について禁止しています。それでは詳しい中身を見てみます。

窃盗

刑法第235条には窃盗の項目があります。ここでは「他人から物を盗むこと」を禁止しています。もし窃盗の罪を犯した場合は10年以下の懲役または50万円以下の罰金の刑になります。

物を盗むといっても、それは万引きレベルの物から高額なもの窃盗も考えられるため、最高刑が10年の懲役、軽ければ罰金で済むような刑罰の範囲の広さがあります。

ちなみに、盗んだものが不動産だった場合、第235条の2の不動産侵奪が適用されますが、こちらも10年以下の懲役刑となっており、窃盗から罰金刑が消えただけとなっています。

強盗

次に強盗を見ていきます。基本的な部分となる刑法第236条の強盗の項目には、「暴行や脅迫などで相手を脅して物を盗むこと」を禁止しています。盗む行為にさらにその手段が他人に危害を加える方法となると強盗になるということです。

窃盗よりも罪は一気に重くなり、違反した場合は5年以上の有期懲役となります。強盗と似た罪はいくつか決められており、今説明した強盗の項目も合わせて表でまとめてみます。

※なお、2017年7月13日の刑法改正によって内容が一部変わっています。変わった部分は青字で書いています。

条名 内容 罰則
236 強盗 相手を脅して物を盗む 5年~有期懲役
237 強盗予備 強盗の計画を行う 2年以下の懲役
238 事後強盗 窃盗後に盗まれた相手が物を奪還しに来た時に暴行を加える 強盗罪の成立
239 昏酔強盗 相手を酔わせて物を盗む 強盗罪の成立
240 強盗致死傷 強盗した時に、相手がけがを負ったか、死亡した 6年~無期懲役(致死の場合は死刑か無期懲役)
241 強盗・強制性交等及び同致死 強盗した時に、相手を強制性交した 7年~無期懲役(致死の場合は死刑か無期懲役)

強盗とは相手から無理やり物を盗むことであり、時には強盗を行ったときに相手がけがをすることも考えられますが、そうなれば無期懲役、さらに相手を死なせてしまった場合は死刑もありうる非常に重い罪となっています。

窃盗、強盗に関するその他の決まり

第242条においては、自分の物を相手が占有しているときの扱いについて書かれています。この時、自分のものだといってそれを無理やり取り返す行為は窃盗または強盗に当たるとしています。返してもらうときは強硬手段を使ってはいけないということですね。

第243条には未遂罪の項目がありますが、第237条の強盗予備以外に関してはすべて未遂であっても罰するとしています。それだけ盗むという行為は重い罪だということです。

第244条では例外規定として、窃盗に関しては相手が配偶者、直系血族、同居の親族の場合は刑が免除されるほか、それ以外の家族間で行われた場合は親告罪となります。

第245条では電気の項目があり、「電気も物である」ということです。つまり、電気を盗むことも法律上はアウトなのです。

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