アレな事に対する罪 第22章「わいせつ、強制性交等及び重婚の罪」

性犯罪についての刑法です。

※2017年3月7日に性犯罪に関する法改正が閣議決定され、同年7月13日に改正されました。

法務省Webサイトの刑法の一部を改正する法律案の新旧対照条文をもとに変わったと思われる部分を変更してみましたが、変え忘れてたり間違っているかもしれないので正確な情報を求める場合は公的機関の情報などを参考にすることをお勧めします。

わいせつの罪

あまり具体的にはかけませんが、ちょっとアレなことに関する罪です。

何が「わいせつ」なものに当たるのかの明確な線引きはされていないため、事件の内容によってはたびたび論争になることもあります。

この章は第174条~第184条まで存在し(ただし、第183条は削除)、事件が起こった状況によってその刑の重さは変化します。以下に表でまとめてみます。

※2017年7月13日の刑法改正で変更(新設)された部分に関しては青字、削除された部分は打ち消し線で明記しています。

罪名 状況 懲役刑 罰金刑 併科
174 公然わいせつ 公共の場でわいせつなことをする ~6ヶ月(拘留含む) ~30万円(科料含む) ×
175 わいせつ物頒布等​ わいせつなものを陳列する ~2年(拘留含む) ~250万円(科料含む)
175-2 販売目的でわいせつなものを保管する 同上 同上
176 強制わいせつ 暴行・脅迫をともなうわいせつ行為 6ヶ月~10年(致死・3年~無期)
177 強制性交等 女性に対する暴行・脅迫をともなう強制性交行為(※1) 5年~有期(致死・6年~無期)
178 準強制わいせつ及び準強制性交等 衰弱した相手に対するわいせつ行為 6ヶ月~10年(致死・3年~無期)
178-2 女性に対する衰弱した相手に対するわいせつ行為 5年~有期(致死・6年~無期)
178の2 集団強姦等 第177条または第178条2項において加害者が2名以上 4年~有期(致死・6年~無期)
179 監護者わいせつ及び監護者性交等 18歳未満に対し、その人を監護する立場の人が行うわいせつ行為 6ヶ月~10年(致死・3年~無期)
179-2 18歳未満に対し、その人を監護する立場の人が行う強制性交行為 5年~有期(致死・6年~無期)
182 淫行勧誘 営利目的で淫行の常習なき女性に姦淫をさせる ~3年 ~30万円 ×

上記の罪はすべて未遂であっても罰せられます。刑法改正前は親告罪もありましたが、改正によって親告罪の項目はすべて削除されました。

この章に関連する関連法は複数個存在するため(売春防止法など)、この章だけで性犯罪に関するすべてのことを取り扱うことはできません。

重婚の罪

重婚とは、法的にはすでに配偶者がいる人がそのまま別の人と婚姻をすることであり、第184条ではこれを禁止しています。

これは、日本は一夫一妻制を明確に定義したものと考えられますが、重婚の禁止は民法でも定められており、また配偶者がいる人がさらに婚姻届を出そうとしても行政がその受け取りを行わないので、この犯罪が起きることは様々な面からみてまずありえないと考えられるでしょう。

この罪における立件も数えるほどしかなく、現状ではほとんど文章として存在するだけの法律となってしまっていると考えられます。

では、どうしたら重婚罪になるのでしょうか。刑法の教科書等では、離婚届を偽造して離婚したとき(前の婚姻は、戸籍の記載上は離婚になっていても、法的には有効なものとして残っている)とか、戸籍係が誤って婚姻届を受理したような場合など、ごく例外的にしかこの罪は成立しないと説明しています。資料が古いのですが、昭和51年から60年の間では、年間5件前後が検挙されているに過ぎません。

引用:参議院法制局

離婚届の偽造は公文書偽造という罪に問われますし、誤って婚姻届を受理というケースも、行政のデジタル化が進んだ今において起こりうる可能性は昔よりもさらに小さくなっていると考えられます。

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