民法の中身を見てみる 第3編「債権」前編

民法の中身について、今回は債権について見ていきます

債権の概要

債権とは、他の人から何かをもらう権利のことを言います。単語からお金のイメージが思い浮かぶ人もいるかもしれませんが、ここに書かれているのはお金に限ったものではありません(ただし、中身を見ると大体お金を想定したものであることも多い)。

それでは、債権の中身を詳しく見ていきます。

債権者と債務者

債権の中身を見る前に、まずは「債権者」と「債務者」という言葉について軽く説明しておきます。

債権者とは相手から何かを得ることができる権利を持つ人であり、債務者とは逆に相手に何かを渡さなければならない義務を持つひとのことを指します。

借金を例に挙げてみると、お金を貸す人は債権者(後で返してもらう権利を持つ)、お金を借りる人は債務者(後で返さなければならない義務を持つ)となります。

債権 第1章 総則(第399条~第520条)

債権に関する大元の考え方が書かれています。物件の時とは違いかなり細かく書かれています。ここではその中でも私たちに身近な部分と思われるものをピックアップしていきます。

第399条 債権の目的

この項目では債権は金銭に見積もることができないものであってもその目的とすることができるとしています。要するに、債務者にとってはゴミみたいなものでも、債権を持つ人が「価値がある」ならばそれでも良いということなのです。

第404条 法定利率

債権に利息が生じる場合、特別な決まりが無ければ年5%の利率にするという決まりです。

もちろん、契約を結んだ時に両者で独自の利率を決めた場合はそちらが優先されますし、利息を付けるという約束を結んでいない場合は利息は付きません。

また、利率も好きに決められるわけでなく、利息制限法や商法といった別の法律によって縛りがあります。

第405条 利息の元本への組入れ

文字通り、利息を元本に組み入れることができる決まりです。

利息の支払いが1年以上遅れていて、債権者が債務者に催告しても債務者がなお利息を支払わない時に限り利息の元本への組み入れが可能となりますが、逆に言うと日本では複利による計算はあくまで例外としているということになります(利息はあくまで利息である)。

第415条 債務不履行による損害賠償

債務者が決められた期限に物を渡せない場合は債務不履行となり、損害賠償を請求することができるとしています。約束はきちんと果たしましょう。

第432条~第445条 連帯債務

数人が集まって一人からお金を借りた場合、その数人の人たちは等しく債務を受け持つことになります。債権者は数人の中から誰か一人に対して債権の一部またはすべてを要求することができます。

第446条~第465条 保証債務

保証人についての決まりが書かれています。

  1. XはAから10万円を借りた。そしてBはAの保証人になった
  2. Aは期限になってもお金を返さない

こういう状況になった時に、債権者であるXはお金を貸したAではなくその保証人となったBから代わりにお金を返してもらう権利があります。

ただし、Bはお金を払う前にまずAからお金を請求することができますし、Aに十分支払い能力がある事をXに証明すればXはまずAからお金を請求しなければならないため、BがXにお金を支払う必要はなくなります。

しかし、特に怖いのが第454条の「連帯保証の場合の特則」という決まりであり、通常の保証人と違って連帯保証人には上記のようなBの権利が認められていません。いきなりBからお金を請求することができてしまうのです。

連帯保証人とは債権者にとってかなり有利な決まりなのです。

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