自己破産するとどうなるのか法的に見てみる ~破産法~

自己破産についてまとめていきます。

※破産法は法人が利用することもありますが、ここでは個人の自己破産に重点を置いて説明します。

破産法

お金などを借りた場合、その人は債務者となりいつかは相手にお金を返さないといけませんが、期日を過ぎてもその義務は消えずに利息がさらに上乗せされて債務が増えることになります。

しかし、どう頑張ってももはや債務を履行することができない場合(お金を返せない場合)、この破産法という決まりにのっとって自己破産の手続きをすることになります。

自己破産の手続き

破産を申告する場所は裁判所です。この時、申請する人の財務状況を裁判官が細かく聞いたうえで裁判官が「この人はもうお金を返すことができないな」と判断すれば破産手続きがスタートし、債務者はここから破産者となります。

免責許可

法的に言えば、破産手続きのスタートは単純に「破産した」ということが公的に認められただけであり、まだこの段階では借金を返す義務は残っています。

そこでこの免責許可という言葉が出てきます。免責許可というものが裁判所から認められれば、破産者はここで初めて借金を返す必要がないということが公的に認められるのです。

免責許可が下りないときも

破産と免責が分けられているのは、破産の申請は通っても免責が認められない場合が存在するからです。いくつか具体的な例を挙げてみると・・・

  • 通常ではありえないほどの浪費をしていた
  • 財務状況に虚偽の内容がある
  • すでに破産しそうなのにそうでないと言い張ってお金を借りた

などが考えられます。

免責許可が下りても払わなければならないもの

免責を受けても払わなければならないものとして残るものもあります。

  • 税金
  • 損害賠償請求
  • 扶養の義務(払うというと言葉はおかしくなりますが、要するに養う人はしっかりと養うべきということです。養育費などもここに含まれます。)
  • 未払いの給料(個人の自己破産の場合は関係ありませんが、会社の場合は払わなければなりません)
  • 債権者名簿(お金を借りている人たち)にのっていない人からの借金
  • 刑事罰の罰金

財産処分

破産手続きが開始されると、お金の管理は破産管財人という人が担うことになり、持っていたお金や資産は利用することができなくなります。

ただし、全額使えなくなるのかというとそうではなく、破産法第34条では「民事執行法第131条3号の1.5倍に該当するものは差し押さえをすることができない」となっています。では、民事執行法第131条3号には何が書かれているのかというと、「2か月の生活資金」と書かれています。

生活資金の金額に関しては省令で決めるとしており、2017年4月現在における有効な省令は民事執行法施行令第1条の「66万円」、そして破産法ではその1.5倍が差し押さえ不可能なので、99万円までの現金は手元に残すことができます。

それ以外の物はすべて債権者に配当される

そして、99万円を超えた現金や、持ち家や車といった資産となりえるものはすべて差し押さえとなり、現金以外の物はすべて現金化されて債権者に分配されることになります。

この時複数の債権者がいた場合、債権者が債務者に貸しているお金の比率と同じ分だけ分配されることになります。

たとえば、Aから300万円、Bから200万円借金している状態で破産して、配当に当てられる資産が300万円だった場合、Aには180万円、Bには120万円に均等に配当されることになります(ただし、従業員の給料などの先取特権などによって優先的に配当に当てられる部分もある)。

財産の処分が終われば破産は終了

以上の流れを持って破産は終了します。資産を持っていた人はそれをほとんど失うことになりますが、同時に借りていたお金はもう返す必要がなくなります。破産の流れが終了したら破産に関連する事柄はそこで終了し、次に向けて自由に動けるようになります。

ただし、もし法人が破産した場合は例外なくその法人格は消滅することになります(わかりやすく言うと会社の破産は会社が資産を処分したうえで命を落とすようなものです)。

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