刑事裁判になる犯罪の種類の一覧をまとめてみました 第28章~第30章

今回も人間を傷つける罪が中心です。

犯罪一覧 第28章~第30章

第28章 過失傷害の罪

第27章の傷害の罪が故意によって引き起こされるならば、こちらは過失によって引き起こされる罪です。

違反した場合は30万円以下の罰金(科料)となりますが、親告罪となっているため傷害を受けた人が告訴しなければ罪にはなりません(第209条)。

ただし、過失傷害によって相手が亡くなった場合は過失致死が適用されて罰則が50万円以下の罰金に引き上げられるほか、親告罪はありません(第210条)。

さらに、過失傷害が業務上の怠慢などによって引き起こされてしまった場合は5年以下の懲役(禁錮)または100万円以下の罰金と罰則は一気に重くなります。業務上過失致死傷等(第211条)という条名になっており、こちらの方が聞いたことがあるという人も多いのではないでしょうか?

危険な現場やそういったものを扱うところで働いている人はきちんとしなければならないということになりますね。

第29章 堕胎の罪

堕胎とはいわゆる中絶のことです。こちらは表にまとめてみます。

条名 内容 罰則
212 堕胎 妊婦が自ら中絶を行う 1年以下の懲役
213 同意堕胎及び同致死傷 (妊婦以外の人が)妊婦の同意のもとに中絶を行う 2年以下の懲役(妊婦が死亡した場合は3ヶ月~5年の懲役)
214 業務上堕胎及び同致死傷 医者などが妊婦の同意のもとに中絶を行う 3ヶ月~5年の懲役(妊婦が死亡した場合は6ヶ月~7年の懲役)
215 不同意堕胎 妊婦の同意なしに中絶を行う 6ヶ月~7年の懲役、未遂も罰せられる
216 不同意堕胎致死傷 妊婦の同意なしに中絶を行った結果妊婦が死亡する 傷害の罪と比較して重い罰則が適用される

罪の重さは中絶をするにあたって誰がやったのか、または妊婦がそれを望んでいたのかどうかによって変わってきます。

刑法では胎児の命も守るべきものであるとしており、いかなる理由であったとしても中絶を行うことは刑法によって禁止されています。しかし、このままだと性犯罪によって望まぬ妊娠をした人や、経済的な問題などによって子供を育てていくことが難しい人などに対する問題が出てきます。

そのため特定の条件下において中絶を認める母体保護法と呼ばれる特別法が存在します。

第30章 遺棄の罪

遺棄とは、扶養や援助が必要な人に対してそれらの義務を放棄したりすることを禁止した罪です。

第217条には老人や子供、障害者や持病を持っているひとを遺棄すると1年以下の懲役となり、さらに遺棄をした人が親権を持っているなどの責任的立場にあると考えられる場合は第218条の保護責任者遺棄等が適用され、3ヶ月~5年の懲役と罪が重くなります。

そして、遺棄をした結果その人がなくなってしまった場合は傷害の罪と比較して重い刑罰が適用されることになります(第219条)。

ちなみに、死体遺棄という言葉もありますが、第30章では生きている人に対する遺棄のみの規定しかありません。では、死体遺棄の罪はどこで決められているのかというと、第24章の礼拝所及び墳墓に関する罪の中にある第190条の死体損壊等の部分に当てはまります(少しややこしいですが)。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク