民法の中身を見てみる 第4編「親族」後編

民法の親族に関して、最後は「親権」や「後見」について見ていきます。

第4章 親権(第818条~第837条)

親権とは、「子供を持つ親」が持つことができる権利です。親権は基本的に父母か養親が持っており、お互いが同意してそれを行使することになります。

しかし、離婚等で親権を失うこともあります。具体的には以下の決まりがあります。

  • 離婚するときは親権はどちらか1人が持つことになる
  • 出産前に離婚したときの親権者は母とする(ただし、出産後に協議で父を親権者と定めることは可能)。

親権の効力

親権を持つと、以下のことができるようになります。

  • 子どもの監護や教育(義務である。第820条)
  • 子どもの住む場所を決めること(第821条)
  • 子どものしつけのための懲戒行為(やりすぎると虐待になる。第822条)
  • 子どもにアルバイトをさせるかの判断(第823条)
  • 子どものお金の管理(第824条)

ところで、正月に親戚の人からお年玉をもらった時に「親が預かっておくからー」みたいな感じでもっていかれたりした人もいれば、親に言われて預けたという人もいるかもしれません。

実は、民法第830条には以下のような決まりがあります。

無償で子に財産を与える第三者が、親権を行う父又は母にこれを管理させない意思を表示したときは、その財産は、父又は母の管理に属しないものとする。

引用:民法第830条 – コンメンタール民法

どういうことかというと、子供が第三者(この場合、親権を持つ親以外)からお金をもらった時に、その第三者が「このお金は親が管理しないように」みたいなことを言った場合、このお金は親の管理下に入らないものとするという決まりがあるのです。

親からお年玉を守る(?)法的根拠が書かれていると言ってもよいのではないでしょうか?

親権の喪失

上記で離婚するときに片方は親権を失うと書きましたが、それ以外の理由でも親権を喪失することがあります。

  • 親が子を虐待しているとき
  • 親が育児放棄(ネグレクト)をしているとき
  • 親が子を育てることが何らかの要因で困難なとき

以上の場合は、子供本人やその親戚、検察官からの請求によって家庭裁判所が父母の親権をはく奪または停止することがあります。

また、子供が持っているお金を不正に使い込むなどをした場合は子供のお金を管理する権利をはく奪されることもあります。

要するに、親がちゃんと子育てをやっていなければ親としての資格を失うことになるのです。

第5章 後見(第838条~第875条)

後見について書かれています。何からの理由で誰かの面倒を見る人を後見人と言います。大きく未成年後見人と成年後見人の2種類に分類されます。以下にその違いを表で表します。

未成年後見人 成年後見人
後見人となることが想定される主な状況 親権を持つ父母が亡くなった 障害を持っていて自己判断能力が欠けている
後見人の選定方法 親権を持つ親の遺言または家庭裁判所の選任 家庭裁判所の選任

後見人となった人は被後見人の面倒をしっかりと見なければなりません。

第6章 保佐および補助(第876条~第876条の10)

精神的な理由で自己の判断が難しい人を保佐および補助することが書かれた内容です。後見人とあまり大きな違いはないように思われます。

第7章 扶養(第877条~第881条)

親族の最期の章は扶養についてです。扶養とは相手を養うことですが、民法では扶養しなければならない人などが決められています。具体的には、直系血族と兄弟姉妹は扶養しなければならないとしています。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク