民法の中身を見てみる 第5編「相続」後編

民法のまとめ記事もこれで最後となります。最後は「遺言」です。

第7章 遺言(第960条~第1027条)

遺言書が無ければ相続は法律に従って行われますが、遺言があればそちらが基本的に優先されます。法的に有効となることから厳格なルールが決められています。

遺言の種類

遺言書にはいくつかの種類が存在します。

自筆証書遺言 自らが文章を手書きで書いて、名前と記入した日付を記入して印鑑を押したもの。
秘密証書遺言 1.自らが文章を作成して印鑑を押し、それを封じる。
2.封には文章に押した印鑑を押す。
3.公証人1名と証人2名以上に封書を提出してその遺言書が自分の物であるということと名前、住所を知らせる
4.公証人がこの封書が遺言者の物であることや、提出日付を書く
5.遺言者、公証人、証人全員の署名捺印をする。これで初めて遺言が有効になる
公正証書遺言 1.証人2名以上の前で遺言者が遺言の内容を言う
2.公証人がその内容を書く
3.公証人が書いた内容を読んで、この内容で合っているかを確認する
4.遺言者、証人全員が署名捺印をして、最期に公証人がこの遺言が正式な方法で作成されたことを書いて署名捺印をして保管する。

自筆証書の場合は簡単ですが、後で内容を巡ってもめ事が起きる可能性があります。

秘密証書は内容がほかの人に知られることはありませんが、手続きが面倒です。

公正証書は内容が証人にばれてしまいますが、公証人が保管するため何かの拍子に紛失することがなくなります。また、公証人が内容を確認してダメなところは指摘してくれるので、自筆証書や秘密証書のように無効になることはありません。

ちなみに、遺言書が2つ以上ある場合は有効なものの中で最も新しい時期に作成されたものが有効な遺言書となります。前に遺言を書いたけど、内容を変えたいとなった時は、再び新しいものを作ると古いものは自動的に無効となります。

第8章 遺留分(第1028条~第1044条)

遺言を書けば、誰にでも資産を相続させることはできますが、配偶者や直系血族は最低限相続を受けることができる決まりがあります。この相続分を遺留分と言います。

ただし、誰かが勝手にこの手続きをやってくれるわけではないので、遺留分を侵害されていると相続を受けた人に対して遺留分の請求を行わなければなりません。

請求の期限も決められており、実際に資産が動いたと知った時から1年か、相続が開始されてから10年以上が経過している場合は請求権を失うことになります。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク